三日月の夜に 愛に恋

月語りと好き語りでお月愛

つきこの独り言〜1977.1978年への時間旅行のツアーはいかが〜前編〜

 

 

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高齢の方々と関わる仕事をしていた頃、いつも思っていたことがある。

 


今の季節も

自分が今いる場所も

さっき食べたばかりのご飯も

長年連れ添った夫がいたことも

自分が産んだ子どものことさえも

すべて忘れてしまうときがくるのかなって。

 


その反面、こうも考えた。

 


辛かった事や思い出したくない出来事は、忘却の彼方へと追いやって、常に『今、この瞬間』だけを生きていくことができるのなら

 


それって、神様からのギフトじゃないか!

 

 

母より一回り歳上の叔母は、自分の娘(私の従姉)を亡くした後三日間泣き続け、娘の写真を全てビリビリに破り捨てた後、すべての記憶を手放した。

 

 

叔母の妹である母と、妹と私の三人で施設を訪れたときも、叔母は母を自分の妹だと認識することは出来なかったし、母が持ってきた写真の中の兄や妹にも何の反応も示すことはなかった。

 

 

だけど、この歌好きだったでしょ、と母が歌い出した童謡を聴いた叔母は、微かに反応した。少し目を見開いて母を見た叔母は、母の歌に合わせて手をゆらゆらとさせていた。遠くに追いやられていた記憶が歌によって刺激されたのだろうか。

 

 

施設を出たあと、私は妹に言った。

 

 

ねぇ、私の方が先に記憶を無くしたら、Gacktの曲を聴かせてよね。きっと何かしら反応すると思うからさ。

 

 

 

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先日、いつも楽しみにしているある方のブログに貼られていた、この方の記事に引き寄せられました。

 

 


もー、びっくりでした。あいかーちゃんさんは、親御さんの介護をするお忙しい毎日の中で、実にパワフルで素敵なブログを書いておられます。そのエネルギーはいったい何処から溢れてくるのでしょう。

 

 

いつもたくさんの元気をありがとうございます!わたしも誰かを元気に出来るような、そんなブログが書けるようになりたいな…。

 

 

先日書かれていた、『大好きだった曲を聴くと認知症にもいい効果がある』というのは、常々私も実感していた事。以前働いていたデイサービスでも、自分がこのサービスを使うときは、童謡じゃなくて、聖子とか明菜とかマッチとかチェッカーズなんかを使って欲しいなー、と言ってました。

 

 

とりわけ10歳から15歳までに聴いた音楽にその効果があるらしいのです。まずは、その中でも特に印象に残っている1977年と1978年に時間旅行のツアーに出かけることにします。♬︎

 

 

 

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12歳から13歳の頃の私は、今よりも色んな音楽を聴いていたように思う。今みたいに、カラオケボックスも携帯電話も無かったし、出来る遊びなんて限られていたしね。

 


学校が終わって家に帰ると、さっきまで一緒にいた友だちと長電話して、夕食の時間まではヒット曲ランキングを流すラジオを毎日の様に聴いていた。ご飯を食べ終えると、歌番組を観た。多分、今よりもずっと自然に色んな歌を聴く環境にあったみたい。

 

 


まず最初に思い出したのは・・・

 


🌙.*·̩͙  The Stranger    Billy Joel 🌙.*·̩͙

 

YouTubeより

 


わたしが初めて買った洋楽レコードが、Billy Joel。歌詞の意味もわからないのに。同じくこの曲が好きだった友だちの家に行くと、レコードをかけながらベッドの下に隠してある灰皿を見せてくれたのを思い出すの。だからこの曲を聴くと、その子もセットになって思い出されるのです。笑

 

 

Billy Joelは、その後もヒットを重ね…そうそう、私は自分の結婚式にも曲を使ったくらい好きだった。勿論使ったのは、The Stranger じゃないけどね。いくら私が変人だからとて、さすがにそれはねぇ。笑

 

結婚式なのに、なぜわたしは純次さんを思い出すのか・・

 

 


そして、次はこの曲。

 


🌙.*·̩͙ 林檎殺人事件   郷ひろみ樹木希林🌙.*·̩͙


終始ニコニコ笑ってる希林さんがとっても可愛い!!

 


 先日も再放送を観たばかりの、大ヒットコメディホームドラマムー一族』の劇中歌、林檎殺人事件。浪人生役の郷ひろみと家政婦役の樹木希林さんのデュエットだ。

 

 

子どもたちはドラマに夢中になり、ヒロミゴーに夢中になり、林檎殺人事件を歌い踊りまくったものだ。(オーバーオールも流行ったね)

 


この曲は、『ザ・ベストテン』で12週連続ランクイン。何と4週連続1位を獲得するという大ヒットを記録した。当時、男性アイドル新御三家のひとりとして大人気だった郷ひろみさんは、ユーモアのセンスも抜群でスタイルも良く、出す曲は売れるし、それはそれは人気者だった。

 


私は、まるこみたいに秀樹にゾッコンになる事もなく、他の新御三家にも特に夢中にはならなかった…でも。

 

 

🌙.*·̩͙🌙.*·̩͙🌙.*·̩͙

 

 

数年前、仲良しの友だちに誘われて郷ひろみさんのコンサートに行きました。その友だちは、郷さんとお仕事を通じて面識があり、開演前に郷さんからご挨拶があるとのことでステージ裏に呼ばれていたのでした。

 

 

ただ友だちに付いてきただけの私も、一緒にステージ裏へと行きました。そこには、20人ほどの関係者の方々がいたでしょうか。

 

 

程なくして真っ赤なスーツに身を包み、スターのオーラを全身に纏ったキラッキラの郷ひろみさんがやってきました。初めて見る『モノホンのヒロミゴー』に、私は圧倒されました。あまりにも輝いていたのです。

 


とにかく抜群のスタイル。

とにかくカッコイイ。

これがスター✩.*˚なのか!

 


そんなスター郷さんは、一人ずつに順番に丁寧に挨拶をしていったのです。皆に感謝の気持ちを述べていたのです。本当に普通に、自然に、素敵に。

 

 

えー?

スターなのに?

こんなに凄い人なのに??

えー??

そうこうしてるうちに、郷さんが近くにやってきました。

 


○○さん(友人の名前) 、今日はどうもありがとう

 

 

郷さん、今日は高校時代の仲良しの友だちと来たんです。こちら、月影さんです。

 

 

友だちは、郷さんにいきなり私を紹介したので、私は慌てました。

 


はじめまして。月影つきこです。
今日は、とても楽しみにしてきました。

 


口から出てきたのは、自分でも呆れちゃうような普通のことば。何かこう、もっと気の利いた事でも言えなかったのか、自分!それがスターに言うことばなのか、自分!

 


郷さんは、私の目をじっと見て、こう言いました。

 


そうなんだ。

今日はどうもありがとう。

楽しんでいってね。

 


そして、私に手を差し出し握手をしてくれたのです。凄い力強い握手。そして、物凄い眼力。ステージが始まる直前なんだもの。当然だよね。

 

 


そして、私がそれまで思っていたことが、この時確信に変わりました。

 


本当に凄いひとは、驚くほどに謙虚だということ。

 


樹木希林さんとお揃いのオーバーオールで林檎殺人事件を歌っていたあの素敵なお兄さんは、あれからもずーっとスター街道をひた走ってきた。その年齢とは思えない体型やビジュアルを維持することは、並大抵の努力などではないはずだ。だってスターなんだから。

 


でも、ずーっと輝き続けているのは、人間性あってこそなんじゃないだろうか。少しの時間だったけど、郷さんが話をしている様子を垣間見ていただけでも、何にも知らない私にも伝わってくるものがあったもの。

 

 

郷さんは、どこの誰だかも知らないわたしに対しても、他の方達と同じ様に丁寧に挨拶をしてくださり…本当のスターとは、こういう人のことを言うのだろう。

 

 

一ミリも偉ぶったところがなく、威圧感などはなく、とにかく謙虚。ずーっとスターでいられる理由がわかったような気がした。

 

 

 

いつか年老いた私が、林檎殺人事件を聴いたときに何を思い出すのかな。一緒に踊った友だちのことかな。スターのことかな。でも、なんだかワクワクしてきて、きっと脳の血流が良くなるんだろうな。

 

 

じゃあ、次の曲は…

 

 

 

後編に続きまーす。

 

 

 

 

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♪。.:*・゜♪。アア  哀しいね 哀しいね ♪。.:*・゜♪。